野草図鑑85~ウラシマソウ

ウラシマソウ
科目 サトイモ科
生活 多年草
花期 3〜5月
花色
草丈
場所 山野の木陰に生える
特徴 北海道南部〜九州の山野の木陰に生える。地中の球茎は多数の子球をつくり、盛んに栄養繁殖をするので、かたまって生えることが多い。

葉はふつう1個根生し、11〜17個の小葉からなる鳥足状複葉。葉柄は高さ40〜50cmで、太くて茎のようにみえる。葉柄の基部から花茎をだし、葉の陰に紫褐色の仏炎苞に包まれた肉穂花序に花をつける。雌雄異株。若い株は雄花、肥大した球茎をもつ大きな株になると雌花をつける。花序の先の付属体は紫黒色で、長さ60cmもある。花期は3〜5月。

ウラシマは浦島太郎に由来し、学名もArisaema urashimaとされる。細長く伸びる鞭のようなものは花序の附属帯で、牧野新日本植物図鑑によれば、これを浦島太郎の釣り糸に見立てて名付けられたという。しかし、手で触れるのも憚られるような不気味さがあり、頭を持ち上げて舌を出している蛇に見立てた別名「ヘビクサ」もある。

花弁に見える大きなラッパ状のものは「仏炎苞」と呼ばれる苞葉で、長さは10~15cmになり、縦に白い筋が入る。

釣り糸に見立てられるのは苞葉の先端が細くなっったもので、最長60センチにも達し、自分の葉や他物に絡まる。花言葉も浦島太郎にちなんだ「不在の友を想う」「懐古」「回想」など。

苞葉の中には小指大の棍棒状のものがあり、ここに緑色をした本当の花が咲く。雌雄異株だが環境によって同じ株が雌雄どちらかになり、雌株には果実(偽果)ができて、赤いトウモロコシといった感じになる。

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