今日の散歩道(2025/01/19):八朔(はっさく)

貸農園や庭木に植栽されている八朔が、寒気の強まりで色づき、収穫の時期を迎えています。
八朔は江戸時代末期(1860年頃)尾道市因島のお寺の庭畑で、偶然発見された雑柑で、「クネンボ」と「ブンタン」を親株として、偶発実生で誕生した種を、お寺の和尚が見つけました。それが明治以降に、因島から広島に広まり、更に和歌山を始め全国に栽培地が拡大されたものです。現在の全国生産量は約25千トンで、そのうち7割位が和歌山県で生産されています。
爽やかな酸味と香り、それに独特の苦み成分の効果が加わった、所謂大人の味わいが、人気の秘密となっています。この苦み成分は「ナリンギン」と言う物質で、ダイエット効果や花粉症対策に効果を発揮すると言われています。また春先に「木成り八朔」との表示で店頭に並ぶ事がありますが、これは熟して落果リスクが有るのにそのまま樹上で完熟させ、甘みを凝縮して濃厚な味わいにしたもので、生産量の少ない希少な物です。尚、夏みかんの皮はマーマレードに向きますが、八朔は皮が薄く固いので不向きです。
山仲春男

