今日の散歩道(2024/09/21):シュロ(棕櫚)

郷里の奈良では、竹藪の周辺等で野鳥が運んだ種から芽ばえたシュロの木が、あちこちに育っていたものですが、都会では殆ど目にする機会が有りません。 

今日たまたまマンション敷地の片隅に植わっているのを見つけました、植栽する様な場所ではないので、野鳥の落とし物から芽生え、年数を経て成長したものと思われます。

シュロは、日本を原産地とする数少ないヤシ科の常緑高木、古くから九州南部から本州南部域に自生していたようですが、寒さにも抵抗力がある有用樹木なので、東北方面にまで分布が拡がった様です。

幹を覆う茶色い繊維質は、縄 たわし ほうき 刷毛 敷物などに、幅広く活用され、古来より人間の生活に関わりが深く、その原材料として和歌山県では、相当な量の集荷と加工がされていました。 

近年は安価な石油化学製品にその素材の地位を奪われており、本来のシュロを原料として作られるものは、「亀の子だわし」を始め、今や高価な伝統工芸品の扱いとなっています。 材木は、釣り鐘をつく為の、撞木(しゅもく)として、私の田舎の寺でも使われていました。

シュロは梅雨の頃に、黄色い塊の花をつけ、結実して現在の姿となり、実は晩秋の頃には1cm弱の濃い紫色に熟し、それに群がる野鳥によって拡散され、その場の環境が整えば芽ばえてきます。

 

山仲春男

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